ゴルフエクササイズD

股関節を閉じる筋肉(股関節内転筋)のエクササイズ

エクササイズの対象となる筋肉は、太ももの内側にある内転筋という筋肉グループです。上に紹介した股関節を開く筋肉(外転筋)とともにスイング中の下半身の安定に欠かすことのできない筋肉です。ゴムバンドを使った方法と、手で抵抗を加える方法、マシンを使って行う方法を紹介します。繰り返す回数は10回前後で、これを2〜3回行います。必ず両方の股関節で行って下さい。
  • ゴムバンドを使った方法       立った姿勢で、片方の太ももにゴムバンドを巻いて、結わえます。次にテーブルや壁などに手をついて身体を支え、同じ側の手でゴムバンドをしっかりと握ります。この状態から股を閉じるように、ゴムバンドを巻いた方の太ももを反対側の太ももの方に動かします。この際、太ももを前方に挙げないように注意して下さい。また身体を倒さないように注意して下さい。太ももを元の位置に戻す時は、ゆっくりと戻すようにします。ゴムバンドの長さを調節して、自分に合った強さに調節して下さい。太ももを元の位置に戻す時は、ゆっくりと戻すようにします。ゴムバンドの長さを調節して、自分に合った強さに調節して下さい。
  • 手で抵抗を加える方法      上の股関節を閉じる筋肉のエクササイズと反対のエクササイズです。両方の足の裏をつけるようにして股を開き、両膝の内側に手のひらを当てます。この姿勢から両膝の間隔を近づけるように、股を閉じます。この際に膝の内側に当てた手で適度な抵抗を加えます。抵抗が強すぎて股を閉じる動きが止まってしまったり、抵抗が弱すぎて簡単に股を閉じられることのないように抵抗を調節して下さい。抵抗を感じながらスムーズに股関節を広げることが大切です。この方法では息をとめてしまわないよう注意して下さい。股関節を開くエクササイズと併せて行うと良いでしょう。つまり両膝を立てた姿勢から、股を開く時に股関節を開く筋肉に抵抗を加え、次に元の姿勢に戻る時に股関節を閉じる動きに抵抗を加えます。一連の動きで両方の筋肉のエクササイズを行うことができます。
  • トレーニングマシンを使った方法       フィットネスクラブなどでエクササイズを行っている人は、アダクターマシンというマシンを使って下さい。




脚全体のエクササイズ(クォータースクワット)

エクササイズの対象となる筋肉は、ふとももの前後、そして臀部にある筋肉です。これまで紹介したエクササイズで個別に鍛えてきた筋肉を総合的に鍛えるエクササイズです。膝を1/4位曲げてしゃがみ込む動作ということで、クォータースクワットと呼ばれています。
  • 両脚クォータースクワット 動作自体は非常に簡単で、ゴルフの時のスタンスと同じくらいに両足を開き、上体をやや前傾させた姿勢からゆっくりと膝を30°前後まで曲げ、元の姿勢に戻るように膝を伸ばします。動作中、上体の角度が変わらないように注意して下さい。また、あまり深く膝を曲げる必要はありません。膝を曲げる時には、膝を爪先方向に真直ぐ前に出すようにします。膝が内側に入ったり、外側に出たりしないよう注意して下さい。
    10〜20回を1セットとして、2〜3セット行います。筋力がついてきて、楽にできるようになったら、次のいずれかの方法で強度を上げるようにして下さい。
  • ゴムチューブを使ったクォータースクワット 適当な長さのゴムチューブの上に立ち、しゃがんだ姿勢から立ち上がる時に負荷がかかるようにゴムチューブの長さを調整します。
  • ダンベルを使ったクォータースクワット 10〜20回クォータースクワットを行えるくらいの重さのダンベルを両手に持って行います。
  • 片足クォータースクワット       片方の脚だけで立ってクォータースクワットを行います。必ず両方の脚で行って下さい。特に片足で行う場合は、最初は壁などに手を着いて身体を支え、慣れてきたら壁などから手を離して行うようにします。片足立ちで行うことによってバランスを向上させることもできます。
  • 簡単なエクササイズなのであまり効果がないように見えますが、継続して行うことによって、下半身が安定してきます。フィットネスクラブなどでエクササイズを行っている人は、スクワットマシンというマシンを使って下さい。






腹部のエクササイズ(アブドミナルエクササイズ)

最近スポーツの世界では体幹部(コア)の安定性が重要視されています。これは単に腰痛との関連だけでなく、肩や肘のケガにも大きく関わっていると言われています。またゴルフの場合、スイング中に軸がぶれないように如何に身体の中心部をしっかりと保つかが非常に重要です。今回はこの体幹部の安定性に欠かすことのできない腹部の筋、つまり腹筋のエクササイズについて紹介します。腹筋運動と言うと床や地面に仰向けに寝て状態を起こす「シットアップ」という運動が一般的ですが、最近の研究では単に上体を真直ぐ起こすだけでは、体幹の安定性やスイングの安定性の向上には不十分であるということが分かってきました。そこで今回は腹部の真中ではなく、少し横に斜めについている筋肉と、真横についている筋肉を強化するエクササイズを紹介します。これらのエクササイズは、腰痛予防としても非常に大切ですので、週に3〜5回は必ず行うようにして下さい。回数は10〜30回を1セットとして、これを2〜3セット行います。ただし、筋力の弱い人は、最初は無理せずできる範囲で行うようにして下さい。現在腰痛があり、これらの運動をすると痛みが出るとか、いやな感じがする人は行わないようにして下さい。
  • アブドミナルツイスト(ツイスティングシットアップ)
    このエクササイズは、腹部の真中ではなく、少し横に斜めについている筋肉(内腹斜筋・外腹斜筋)を対象にしたエクササイズです。まず両膝を立てて、床に仰向けに寝ます。この姿勢から上体を左側に捻りながら起こします。次にゆっくりの元の姿勢に戻った後、今度は上体を右側に捻りながら起こします。左に捻った時には、右手で左の膝の外側を触るようにします。右に捻った時はその逆です。注意しなければいけない点としては、上体を真直ぐに起こしてから捻るのではなく、捻りながら起こすようにします。また、上体を完全に起こす必要はありません。絶対に反動をつけて行わないで下さい。腹筋のあまり強くない人は、一つ一つの動きをゆっくりと確実に行うようにして下さい。
  • サイドリフト       このエクササイズは、腹部の横についている筋肉(腹横筋)を対象にしたエクササイズです。まず、肘を着いて横向きに寝ます。この姿勢から腰の部分を真上に上げます。筋力が弱い人は最初のうちは反対の手を着いて補助するようにします。そして徐々に手による補助をはずすようにします。必ず左右とも行って下さい。注意しなければいけない点としては、腰を上げる時に出来る限り身体を真直ぐに保つようにすることです。つまり、腰を反らしたり、曲げたりしないように注意して下さい。また、反動をつけて行わないで下さい。特に腰を反らせた姿勢で反動をつけておこなうと、逆に腰痛を引き起こしてしまうことがあります。注意して下さい。