2006/05/31 Wed 一審で死刑判決を受けたオウム真理教元代表・松本智津夫(麻原彰晃)被告について、東京高裁刑事11部(白木勇裁判長)は、同高裁刑事10部(須田賢裁判長)が3月に出した裁判打ち切りの決定を支持し、弁護側の異議申し立てを棄却する決定をした。決定は29日付。未曽有のテロ事件の首謀者とされる「教祖」の裁判は、実質審理が一審でしか行われないまま終結する可能性がさらに高まった。弁護側は最高裁に特別抗告するとみられる。
2006/05/30 Tue 耐震強度偽装事件で、元建築士の姉歯秀次被告=建築士法違反幇助の罪で起訴=が、警視庁などの合同捜査本部の調べに対し、国会の証人喚問などで最初の偽装物件としてきたグランドステージ(GS)池上に関して、「もっと前から複数偽装していた」と供述していることがわかった。木村建設元東京支店長の篠塚明被告=建設業法違反の罪で起訴=の圧力がきっかけだったとする国会証言が偽証だったことになる。
2006/05/29 Mon 皇居の中に、中国から運ばれた一つの石碑が眠っている。7〜10世紀に東北アジアにあった「渤海国」と、唐の関係を伝える史料で、日露戦争後、「戦利品」として当時の日本軍によって持ち出された。中国の研究者らの間でいま、この碑の公開や返還を求める声が出始めている。石碑は現在も「国有財産」として皇居内の吹上御苑で保管されている。立ち入り規制があり、写真の提供に応じることはあるものの、公開はしていないという。返還などを求める動きについては、「そういう報道には接していない」としている。
2006/05/28 Sun
各地の社会保険事務所で国民年金の不適切な免除・猶予が相次いでいる問題で、岐阜社会保険事務局管内でも、社会保険事務所の職員が電話で本人に意思確認しただけで申請書を代行作成し、免除・猶予手続きを決定していたことがわかった。同事務局はこうした手続きは500〜600件あったとみて、調査している。免除申請を出しても認められなかったのは何故なんだろう?
2006/05/27 Sat 米保険大手AIG傘下の国内中堅生命保険、AIGスター生命保険とAIGエジソン生命保険が、07年内をめどに合併することが明らかになった。自前の営業職員を中心とする販売手法や、個人向けの保険、年金を柱とする商品構成が似ていることから、AIGは合併で効率化が進むと判断した。スター生命は、破綻した旧千代田生命をAIGが買収し、01年4月に発足。エジソン生命は旧東邦生命を引き継いだGEエジソン生命を、AIGが03年に買収し傘下に収めた。
2006/05/26 Fri 自民党の通信・放送産業高度化小委員会の委員長を務める片山虎之助参院幹事長は民放CS番組の収録で、NHK改革の焦点となっている受信料制度の見直しについて、「支払い義務化を法律で書くのが第一段階だ。来年の3月までに法律を直さないといけない。それは次の臨時国会でも、来年の通常国会でも結構だ」と述べ、受信料支払いを義務づける放送法改正案を早急に提出すべきだとの考えを示した。
2006/05/25 Thu 長岡郵便局(新潟県長岡市)が料金別納制度で約27億円の徴収漏れを出した問題にからみ、日本郵政公社は他にも同公社が設立された03年以降、31郵便局で総額約7億2000万円の徴収漏れがあったことを明らかにした。このうち、約6億7000万円が未回収だといい、取引相手の業者に対し、損害賠償の訴訟を起こしているという。
2006/05/24 Wed テレビタレントとしても活動する橋下徹弁護士=大阪弁護士会=が大阪国税局の税務調査を受け、04年末までの3年間で約2500万円の申告漏れを指摘されたことがわかった。橋下弁護士が経費とした飲食代などについて、同国税局は「領収書がなく、経費とは認められない」と指摘。追徴税額は過少申告加算税など約1000万円で、橋下弁護士は修正申告に応じているという。関係者によると、橋下弁護士は課税額を圧縮できる経費として飲食代などを処理していたが、領収書が一部存在しないなど、実際に支払いがあったかどうか確認できないものがあったという。
2006/05/23 Tue 買収防衛策の導入を発表した株式上場企業が、06年初めから5月19日までで104社にのぼったことが、野村証券の調査でわかった。05年1年間は27社だったので06年の急増が目立つ。ライブドアによるニッポン放送株の大量買収を機に増え始めたが、今年5月施行の新会社法によって企業買収がさらに加速するとの見通しも、拍車をかけているようだ。05年初めからは計131社で、上場企業のうち3.4%にあたる。このうち時価総額1000億円以上の企業は66社で、この規模の企業の中では8.5%が導入を決めたことになる。
2006/05/22 Mon 伊豆諸島・鳥島の将来の火山活動で、同島に繁殖地をもつ国の特別天然記念物「アホウドリ」が壊滅的な被害を受けるのを避けようと、ひなを300キロ以上離れた小笠原・聟島列島へ「移住」させる計画が進んでいる。山階鳥類研究所と環境省、米国魚類野生生物局が共同で計画。同研究所は6月に事前調査を実施することを決めた。鳥島、聟島列島ともに無人島で、移住開始は08年春の見込みだ。
2006/05/21 Sun 耐震強度偽装事件で、ヒューザーが昨年10月27日夜、元建築士姉歯秀次被告=建築士法違反幇助の罪で起訴=の事務所で、千葉県内で建築中のマンション2棟の構造計算にかかわるデータをCD―Rに記録して持ち帰っていたことが、関係者の話で分かった。ヒューザー側はデータの検証を姉歯被告以外の構造設計事務所に依頼し、翌月に強度不足との回答を得ていた。詐欺容疑で逮捕された同社社長小嶋進容疑者は「検証結果が出て初めて重大性に気づいた」としており、強度不足を認識した時期が今後の争点になりそうだ。
2006/05/20 Sat 北朝鮮の咸鏡北道のミサイル実験施設周辺で、今月初めから新型の弾道ミサイル「テポドン2」の発射準備とみられる動きがあることが明らかになった。テポドン2は射程約3500〜6000キロで、ハワイやアラスカ、米国西海岸に到達する能力を持つ。複数の日本政府関係者や米韓関係筋が明らかにした。直ちに発射する状況にはなく、「示威行動の可能性もある」(関係者)と日本側は分析している。
2006/05/19 Fri 耐震強度偽装事件で、警視庁などの捜査本部がマンション販売会社「ヒューザー」の家宅捜索で「藤沢0.4」と記載されたメモを同本社内から押収していたことが分かった。メモは、同社幹部が元1級建築士の姉歯秀次被告=建築士法違反幇助の罪で起訴=から聞き取った内容の一部で、同社が販売した「グランドステージ(GS)藤沢」(神奈川県藤沢市)の耐震強度を指しているとされる。捜査本部は、同マンション販売前に同社社長の小嶋進容疑者=詐欺容疑で逮捕=が強度不足を認識していたことを裏付ける物証とみて調べている。
2006/05/18 Thu 自民、公明両党は衆院厚生労働委員会で、野党の反対を押して医療制度改革関連法案を強行採決し、両党による賛成多数で可決した。衆院の議席の3分の2を占める巨大与党が、重要法案が目白押しのなかで強気に出始め、「共謀罪」創設法案も今後、強行採決を辞さない構えだ。さらに憲法改正の手続きを定める国民投票法案を近く提出する方針で、国旗国歌法など国民の権利にかかわる法律を次々に成立させた99年の通常国会と似た様相になってきた。
2006/05/17 Wed 北朝鮮から大量の覚せい剤が密輸された事件で逮捕された韓国籍禹時允容疑者が、鳥取県の海岸などで02年冬、200キロ以上の覚せい剤が見つかった事件でも現場近くにいた可能性が高いことが、警視庁と鳥取県警などの合同捜査本部の調べで分かった。捜査本部は、北朝鮮の窓口役である禹容疑者らが受け取りに失敗した覚せい剤が漂着した密輸未遂事件とみて、立件に向け調べを進めている。
2006/05/16 Tue 中国の外国為替市場の人民元相場は、昨年7月の為替制度改革後で初めて1ドル=8元を突破した。1ドル=7.9975元。中国人民銀行が毎朝発表する人民元の基準値を1ドル=7.9982元とし、その後の市場取引でも元高が加速した。世界的なドル安の進行に伴い、4月の米中首脳会談で胡錦涛主席が明言した元の「弾力性強化」の姿勢を示す狙いもあるとみられる。
2006/05/15 Mon 北朝鮮から大量の覚せい剤が密輸された事件で、01年末に鹿児島沖で沈没した北朝鮮工作船から回収された携帯電話の通信履歴に覚せい剤取締法違反の疑いで逮捕された暴力団組長宮田克彦容疑者の組事務所との交信記録が残されていたことが、警視庁と鳥取県警などの合同捜査本部の調べでわかった。韓国籍の禹時允容疑者=同容疑で逮捕=もこの携帯電話の通話先の一人とされており、工作船が覚せい剤の密輸を目的としていたことがほぼ裏付けられた形だ。
2006/05/14 Sun 北朝鮮から大量の覚せい剤が密輸された事件で、覚せい剤取締法違反の疑いで逮捕された韓国籍の禹時允容疑者の銀行口座に、複数の暴力団関係者から多額の振り込みがあることが警視庁などの合同捜査本部の調べでわかった。捜査本部は、禹容疑者が北朝鮮ルートで覚せい剤の密輸を繰り返し、こうした振り込みが覚せい剤取引にかかわる金だった疑いがあるとみて調べている。
2006/05/13 Sat ヤンキースの松井秀がプロ生活で初めて長期離脱の危機に立たされた。レッドソックス戦の1回無死一塁の左翼守備で、左手首を骨折して退場。前日まで重ねてきた518試合連続出場は、「デビューから」という条件に絞れば大リーグ記録だった。連続試合出場の大リーグ記録はカル・リプケンの2632試合、日本のプロ野球では衣笠祥雄の2215試合が最高で、日本時代の松井の1250試合が2位だった。
2006/05/12 Fri 国連のアナン事務総長は、アジア歴訪を前に朝日新聞などアジア主要メディアの合同インタビューに応じ、日中韓3カ国の歴史問題をめぐる対立について「あなた方は、隣人を選ぶことができない。そこで生きていく運命にある」と述べ、克服するよう強く求めた。拉致問題については「北朝鮮当局は被害者家族の痛みに思いを致すべきだ」と述べ、国連加盟国である北朝鮮を批判した。
2006/05/11 Thu 証券取引法違反の罪に問われているライブドア(LD)前社長・堀江貴文被告に適用された「公判前整理手続き」にもとづき、東京地裁で検察側と弁護側が争点を絞り込むため、初めての協議を行った。弁護側は、起訴事実を否認して全面的に争う姿勢を正式表明した。検察側の立証方針についても「内容が不十分」として、さらに詳しい説明を求めた。
2006/05/10 Wed 入院治療費を病気の種類ごとに定額払いにする「診断群分類別包括評価」(DPC)の仕組みを、今年度新たに216の病院が導入する予定であることが厚生労働省のまとめで分かった。昨年度までの144病院から一気に2.5倍に増える。DPCは平均入院日数の短縮など医療費抑制に効果があるとされ、厚労省は来年度以降もさらに普及をはかりたい考えだ。DPC導入を前提に同省の調査に協力している病院の意向を確認した。4〜7月に順次採り入れる予定。
2006/05/09 Tue 昨年の中央競馬で皐月賞、ダービー、菊花賞の3冠を制し、今年4月の天皇賞・春も勝って「4冠馬」となったディープインパクト、4歳、栗東・池江泰郎厩舎が10月1日にパリのロンシャン競馬場で行われる凱旋門賞(がいせんもんしょう)に挑戦することになった。8日、池江調教師が明らかにした。遠征まで日程に余裕があるため、6月25日の宝塚記念(京都競馬場)にも出走する。
2006/05/08 Mon 各市町村が住民に実施しているC型肝炎検診で病気が見つかっても、十分な治療につながっていない実態が厚生労働省研究班の調査で分かった。検診をきっかけに治療を受けた人で根治につながるインターフェロン治療を受けた患者は17%。インターフェロンは将来の肝がんを防ぐことができ、専門家は「17%は低すぎる」と指摘する。検診から治療への連携が課題になっている。
2006/05/07 Sun 伊勢市一志町の県道交差点で、右折しようとした伊勢神宮の式年遷宮用材を運ぶお木曳き車が、信号機に衝突した。信号機は根元から折れ、一時、架線に宙づり状態となった。この事故で、お木曳き車の曳行にあたった「辻久留奉曳団」の曳き手の男性が転び、頭に軽いけが。伊勢署によると、お木曳き車は約200人が曳行していたという。車が小回りしすぎたため、積んでいた用材(重さ約1トン)が信号機に当たった。
2006/05/06 Sat 耐震強度偽装事件で、休業に追い込まれた33軒のホテルのうち、営業再開にこぎつけたのは5軒にとどまっていることが分かった。残りのホテルのうち6軒は解体し、ほかは改修を進める。しかし、現在も休業中のホテルのうち8軒は再開のめどすら立っていないのが現状だ。偽装発覚から5カ月余。元建築士ら8人が逮捕され、捜査は新たな展開を見せているが、「偽装ホテル」への公的支援はなく、経営は深刻さを増すばかりだ。
2006/05/05 Fri 岐阜県と長野県の県境にある恵那山(2191メートル)を3日に登った後、下山していなかった愛知県豊橋市の登山客3人がヘリで無事救助された。3人にけがはなかったが、体力が低下しており、病院に搬送された。救助されたのは、会社員大沢翼さんと妻の枝美子さん会社員鈴木克幸さんの3人。 岐阜県警中津川署によると、3人は下山が遅くなったため、無理をせず、山の中腹にある「闇がり谷」で1夜を過ごしたという。鈴木さんから携帯電話で県警に「全員無事」と連絡があった。
2006/05/04 Thu 耐震強度偽装事件で民間の指定確認検査機関イーホームズ(東京都新宿区)が今月末に廃業することに伴い、自治体が悲鳴を上げている。廃業した民間検査機関の業務や書類は自治体などが引き継ぐことになり、イーホームズが建築確認を手がけた建物の中間・完了検査などを引き受けたり、書類の保管場所を確保したりと自治体は負担を強いられる。同社の業務は全国にまたがっていることから、波紋は各地に広まりそうだ。
2006/05/03 Wed 額賀防衛庁長官は日米安全保障協議委員会(2プラス2)で、イラク南部に駐留する陸上自衛隊の撤退について「条件が整えば、英豪軍と同じ時期に陸自の活動も終了したい」と述べ、英豪両国軍と同時期に撤退させる意向を示した。ただし、航空自衛隊の輸送支援活動は陸自撤退後も続ける考えを伝えた。日本側が協議後の説明で明らかにした。
2006/05/02 Tue 米国の食肉最大手タイソン社が台湾に輸出した牛肉から、除去が義務づけられている骨が見つかり、台湾当局は問題の牛肉を処理した施設からの輸入を先月末に停止した。米国の大手会社が出荷した牛肉に骨が混入し、輸入が停止された例は香港でも今年に入って2件起きた。米大手食肉会社による相次ぐトラブルは、米国産牛肉の早期輸入再開に向けた作業を急ぐ日米政府の足を引っ張りそうだ。
2005/05/01 Mon
日本の歴史問題への対応が、日本と中韓両国との関係だけでなく、日米関係にも悪影響を及ぼしかねないとの懸念が米国の日本専門家の間で広がっている。小泉首相が参拝を続けてきた靖国神社が示す歴史観は先の戦争を正当化するもので、日本の戦争責任を認めたうえで成り立つ戦後の国際体制の否定に通じると見ているためだ。日韓や日中の関係悪化は、東アジアの安定を望む米国の国益にそぐわないと考えていることもある。
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