2005/12/31 Sat 東京外郭環状道路(外環道)の建設をめぐる用地買収で、国交省が不自然な交渉をしていたことが明らかになった。敷地を買収された産廃処理会社の関係者は「反論も何もない。あれは交渉とは言わない」と国交省側の対応を評した。交渉には暴力団関係者が介在し、国交省側に要求を次々とのませていったという。
2005/12/30 Fri 「日本は3カ月以内に核兵器の製造が可能」−。1970年代半ば、日本の核開発能力に関するこのような情報が寄せられ、英政府内に激しい衝撃が走っていたことが、29日解禁された政府機密文書で明らかになった。最終的に「事実でない」と判断されたものの、当時は核拡散防止条約(NPT)に非加盟だった日本の核武装に対する警戒感を高める結果となった。
2005/12/29 Thu 5人の死者を出したJR羽越線の特急脱線事故前後にかけて、現場周辺を寒冷前線が通過し、付近で瞬間的に秒速30メートルほどの突風が吹いた可能性があることが、気象庁と国土交通省の観測記録から分かった。風向きは複雑に変化しており、現場手前のJR東日本の風速計が突風を検知できなかったとも考えられるという。同省航空・鉄道事故調査委員会は記録を分析する。
2005/12/28 Wed 福岡市街地の上空でヘリコプターの遊覧飛行があり、若いカップルや家族連れが光り輝く街並みに酔いしれた。西日本空輸が企画したクリスマス期間限定の夜間フライトで、この日は10便が運航。福岡空港発着で、繁華街・天神や福岡タワーの上空を約10分かけて遊覧した。福岡県春日市の男性は「彼女へのクリスマスプレゼントに」とインターネットで調べて申し込んだ。「いつもと違う福岡の表情を見られて感動した。いい思い出になります」
2005/12/27 Tue セブン―イレブン・ジャパンやイトーヨーカ堂を傘下に抱える国内2位の流通グループ、セブン&アイ・ホールディングスは臨時取締役会を開き、西武百貨店やそごうを持つ百貨店2位のミレニアムリテイリングの株式65.45%を取得することを正式に決めたと発表した。残る34.55%の株式もクレディセゾンなどから来年上半期中に取得し、100%子会社にする。買収総額は約2000億円に上る見通し。西武百貨店とそごうのブランドは、存続させる方針だ。
2005/12/26 Mon 来年1月で団体規制法による観察処分の適用期間が満了するオウム真理教で、指導部の対立が激化していることがわかった。一線から退いていた上祐史浩代表が、指導部復帰とみられる動きを活発化。これを支持する信徒と対立する信徒が、互いに主導権や信徒の確保を図り、年末年始のセミナーも分裂開催の見通しだ。教団分裂の可能性も含め、公安当局は警戒を強めている。
2005/12/25 Sun EUの欧州委員会は米マイクロソフトのEU競争法(独占禁止法)違反問題で「5週間以内に十分な改善策が示されなければ、1日当たり最大で約2億7000万円の制裁金を科すことを検討する」と発表した。MSは基本ソフト「ウィンドウズ」の独占的な地位を利用し、音楽・映像再生ソフト「メディア・プレーヤー」を抱き合わせ販売するなど、公正な競争を阻害している。MSはメディア・プレーヤーを搭載しない基本ソフトの販売も始めたが、値段は従来と変わらず、ほとんど売れていない。このため欧州委は新たな改善策を求めている
2005/12/24 Sat 耐震強度偽装事件に関連し、与党は年明けから通常国会開会予定の1月20日までの間に衆院国土交通委員会で、マンションの建築主ヒューザーの小嶋進社長を証人喚問することで合意した。野党の喚問要求に対し、当初は「捜査を見守るべきだ」と慎重な姿勢だったが、世論の反発を踏まえ、「早い時期に喚問した方がいい」(自民党幹部)と判断した。 小嶋氏について参考人招致したが、その後姉歯秀次元建築士を証人喚問したことで、両者の証言の食い違いを確認する必要があると判断した。
2005/12/23 Fri 耐震強度偽装事件で警視庁などの合同捜査本部の家宅捜索を受けた木村建設(熊本県八代市)など3社側から、上野公成・元官房副長官(自民)と園田博之・同党政調副会長(同)、小林興起・元財務副大臣(新党日本)が少なくとも計652万円の献金を受けていたことが、公開された政治資金の収支報告書で分かった。このうち上野氏と園田氏の事務所は「全額を返金した」としている。
2005/12/22 Thu 米ネット検索大手グーグルは米娯楽・メディア大手タイムワーナーの100%子会社であるインターネット大手AOLの株式5%を10億ドルで買い取ることでAOL側と合意したと正式発表した。ネット上の広告獲得や、AOLが抱える映像コンテンツをグーグルの利用者が検索できるサービスなどでも提携する。 AOLをめぐっては、マイクロソフトも出資による提携を働きかけていたが、すでにAOLのウェブサイト上に検索エンジンを提供しているグーグルが競り勝った。
2005/12/21 Wed 明日香村の高松塚古墳の国宝壁画が劣化している問題で、文化庁は壁画の描かれた石室を07年1月にも解体して修復する施設について、同古墳がある国営飛鳥歴史公園高松塚周辺地区内に建設することを決めた。当初は約3キロ離れた同村内の奈良文化財研究所飛鳥資料館の敷地内に建てる方針だったが、村側が「壁画を遠くへ移すのは認めない」と反発したのを受け、同公園内も候補地に加えて検討していた。
2005/12/20 Tue ブッシュ米大統領はイラク政策をめぐって全米向けに演説した。15日に実施されたイラク国民議会選挙を「中東の中心における立憲民主主義の始まり」と称賛。「この戦争には勝てるだけでなく、勝ちつつある」と述べて政策の継続を主張し、野党民主党などが求める早期撤退論を改めて否定した。
2005/12/19 Mon みずほ証券による誤発注問題で、約120億円の利益を出したUBSグループが「契約の無効という形で利益を返上できないか」と日本証券業協会などに打診していることが、明らかになった。利益を得た証券会社が日本投資者保護基金に自主返上する形で決着を模索しているが、「それでは海外の株主に説明しにくい」というのが打診の理由とみられる。ただ、今回の取引を「契約無効」と見なすのは法的に難しく、調整にはなお時間がかかりそうだ。
2005/12/18 Sun 衆院議員の西村真悟容疑者=民主党を除籍=らによる弁護士法違反事件を捜査している大阪地検特捜部は、西村容疑者ら3人を組織的犯罪処罰法違反容疑で再逮捕する方針を決めた。鈴木浩治被告=弁護士法違反の罪などで起訴=が無資格の弁護士活動をしていると認識しながら、「弁護士名義貸し料」として3千数百万円の違法な収益を受け取っていたと判断した。現職国会議員が組織的犯罪処罰法違反に問われて逮捕されるのは初めて。
2005/12/17 Sat 耐震強度偽装問題で、国土交通省は、耐震強度が基準の0.5に満たない分譲マンション10棟に住む人たちの引っ越しを促すため、家賃補助などに関する基本方針を示した。国と地方自治体が移転先の家賃の3分の2を2年間助成するなどの内容で、費用の45%を国が、残りを自治体が負担する。対象となるのは耐震強度が0.15だったグランドステージ藤沢(神奈川県藤沢市)など10棟の居住者。
2005/12/16 Fri 官公庁発注工事をめぐる受注調整が明らかになっている重電メーカー側の必要に応じて、海部俊樹元首相の事務所の元職員が工事情報を収集していたことが関係者の話でわかった。こうした情報は元職員から、仕事上のパートナーだったコンサルタント会社社長に伝えられ、重電メーカーの担当者の受注調整に使われていたとみられる。社長はメーカー側から得た年数千万円の契約料を含む会社の利益から、本人や親族名義で元首相に5年で総額1850万円の政治献金をしていた。
2005/12/15 Thu ジェイコム株誤発注の強制決済で利益を得た欧州系のUBS証券グループなど大手証券会社6社が計168億円の利益をみずほ証券に対して全額返還する方向で最終調整に入ったことが明らかになった。 既に決済していることから、金融当局と返還方法について協議している。みずほの損失400億円強のうち、これらの証券6社との決済分は約4割に上り、みずほ側の損失額は大幅に圧縮されることになった。
2005/12/14 Wed
与謝野経済財政・金融担当相は閣議後の記者会見で、みずほ証券による大量の誤発注後にジェイコム株を取得した他の証券会社が大きな利益を得ることについて、「誤発注と認識しながら、他の証券会社がその間隙をぬって自己売買部門で株を取得するというのは美しい話ではない。行動の美学を持つべきだ」と批判した。 同業者ならば株を取得する前に間違いを指摘するのが普通の行動と思う。
2005/12/13 Tue みずほ証券の株式大量誤発注をめぐる問題で、東京証券取引所の株式清算業務を行う日本証券クリアリング機構は買い注文が成立した投資家に8日の終値(ストップ高の77万2000円)より14万円高い91万2000円で強制的に現金決済する方針を固め、関係者に提示した。損失額はみずほ証券が当初想定していた270億円を上回り、400億円を超す見通しだ。
2005/12/12 Mon 巨人を自由契約になった清原和博内野手が神戸・スカイマークスタジアムでの少年野球教室に参加、公の場で約4カ月ぶりに発言した。「ファンの声はありがたいし、それを心に受け止めて来季もプレーしたい」と現役続行に意欲を示したが、移籍先に関しては明言しなかった。 67(昭和42)年度生まれの選手やOBでつくる「プロ野球42年会」の催し。今季限りで引退した佐々木主浩(前横浜)ら32人が神戸市の小学生230人に指導した。
2005/12/11 Sun ドイツ・ライプチヒで行われたサッカーの06年W杯の組み合わせ抽選会は、悲喜こもごものドラマが展開された。アルゼンチン、オランダ、コートジボワール、セルビア・モンテネグロが入ったC組が強豪の集まった「死の組」。イタリア、チェコなどが争うE組も予断を許さない。一方、第1シード勢のうち、開催国ドイツ、フランス、スペインは実績のある強豪国との同居を回避できた。
2005/12/10 Sat 中国人留学生と日本人学生が交流を深める「梅蘭芳記念日中友好学生健康麻将(マージャン)交流大会」が、東京都千代田区神田神保町3丁目の一ツ橋インペリアルで開かれる。千代田区日中友好協会が主催する。中国流の「麻将」の名称とルールで、「賭けない、飲まない、吸わない」を合言葉に普及に取り組む「日本健康麻将協会」などが後援する。
2005/12/09 Fri 経営再建中の三洋電機の金融子会社、三洋電機クレジットの株式の売却先として、米投資銀行のゴールドマン・サックスグループが有力になっていることが分かった。同クレジットの株式売却は三洋電機の有利子負債の圧縮の核になるもので、売却価格やGS側の出資比率などについて協議を急いでいる。早ければ今月中にも最終合意に達する見通し。
2005/12/08 Thu 野依良治・理化学研究所理事長らノーベル賞受賞者6人が科学技術予算の目標額を、今後5年間の科学技術政策の基本方針に明記するよう、財務省や文部科学省などに要望した。数値目標化について、財務省は「成果主義の流れに反する」などと反対しており、大物研究者がそろって、財務当局に再考を促す形となった。 会見した野依氏は「近年、科学技術でも中国、韓国などアジアの台頭が著しい。日本の競争力維持には、財政的な支援が不可欠」と訴えた。
2005/12/07 Wed トヨタ自動車は「スバル」車をつくる富士重工業と業務提携し、同社の筆頭株主になると発表した。富士重は米ゼネラル・モーターズ(GM)との提携関係を解消し、事実上、トヨタ系になる。GMは保有する富士重株20%分のうち8.7%分(6800万株)を12日にトヨタに売却。残りの株式は富士重が市場を通じて自社株として買い取る。業績が低迷するGMにとって株の売却はリストラ策の一環で、これが業界再編につながった。
2005/12/06 Tue 自民党は、国政選挙でインターネットなどの電子メディアを利用した選挙運動を解禁する公職選挙法改正の検討を始めた。現在は認められていない公示・告示日以降の政党、候補者のホームページ(HP)更新や、個人演説会でのパソコンを利用した映像の使用なども認める方向で、政策や活動報告を「プレゼンテーション」しやすくする。来年の通常国会に同法改正案を提出、成立させ、07年参院選からの適用をめざす。
2005/12/05 Mon 物理学の巨人2人、ニュートンとアインシュタインのどちらが、科学や人類により貢献したか……そんな投票が英王立協会で行われた。世界物理年の記念行事で、約200年間・英仏海峡を挟む「時空を超えた対決」は、ニュートンに軍配が上がった。科学者345人と一般人1363人が投票し、結果を公表した。「科学への貢献」を問う投票では、科学者の86.2%がニュートンに、残りがアインシュタインに投票した。一般人は61.8%がニュートンに、残りがアインシュタインに投票した。
2005/12/04 Sun 学生野球の愛知大学野球連盟は、中京女大の加盟を認めた。学生野球史上初めて、女子だけのチームがリーグ戦に参加することになった。中京女大の硬式野球部は今年4月に創部。10月に愛知大学野球連盟に加盟申請を提出した。連盟は11月上旬に練習を視察するなど、検討を進めていた。総会では反対意見もあったが、投票の結果、加盟が認められた
2005/12/03 Sat 覚せい剤を所持、使用したとして覚せい剤取締法違反の罪に問われた前民主党衆院議員小林憲司被告の初公判が名古屋地裁であり、小林前議員は起訴事実を認めた。検察側は、懲役2年を求刑し、結審した。判決は12月16日。検察側の冒頭陳述などによると、00年に衆院に初当選したころ、当時の秘書に勧められ、覚せい剤を使い始めた。自宅や同県瀬戸市の事務所、東京の議員宿舎などで吸引。「一時的に疲れがとれるので、誘惑に負けて使っていた」という。
2005/12/02 Fri 耐震強度偽装問題で、マンションやホテルなどの施工を多く請け負っていた熊本県八代市の木村建設は東京地裁に自己破産を申し立て、受理された。2日にも破産管財人が選出される見通し。同社の代理人によると、負債総額は約57億円。債権者数は1069にのぼるという。信用調査会社の東京商工リサーチ熊本支店によると、木村建設は偽造問題が発覚して以降、資金繰りが急速に悪化。11月21日に1回目の不渡りを出し、事業停止に追い込まれていた。
2005/12/01 Thu
政府は、12月14日で派遣期限が切れるイラク駐留の自衛隊について、派遣期間を1年間延長する方針を決めた。柳沢協二内閣官房副長官補ら政府関係者が自民党の山崎拓元副総裁や石破茂元防衛庁長官らに会って説明し、自民党側も了承した。派遣延長は12月8日に閣議決定される見通しだ。柳沢氏らは自民党議員への説明のなかで、陸自は「状況次第で途中で引き揚げる可能性もある」と伝えた。派遣規模や活動内容に関する基本計画の記述は、延長しても変えない。 |