2014年6月 の 気 に な る 出 来 事
2014/06/30 Mon 防衛省は、北朝鮮が複数の弾道ミサイルを朝鮮半島東岸の江原道・元山付近から東方に向けて発射したと発表した。最大約500キロ飛び、いずれも日本海上に落下したと推定される。北朝鮮が複数の弾道ミサイルを発射したのは今年では3回目。政府は外交ルートを通じて、北朝鮮に厳重に抗議した。 2014/06/29 Sun 高速道路の渋滞を緩和するため、故障車などしか使用が認められていない道路左端の路肩について、国土交通省は渋滞が頻発する一部区間に限って走行車線として再整備する方針を決めた。本格的な車線拡幅工事をせずに、低コストで渋滞緩和に一定の効果があるとして、まずは中央自動車道・調布インターチェンジ(東京)付近で導入する計画だ。 2014/06/28 Sat 韓国の朴槿恵大統領は、旅客船セウォル号沈没事故の責任を取って4月に辞表を提出していた鄭首相を留任させることを決めた。辞意を表明した首相の留任は憲政史上初めて。首相候補が2人連続で辞退し、他の候補も見つからなかったためで、政権の人材不足が露呈した形だ。 2014/06/27 Fri 政府が2019年度に導入する政府専用機の後継機が、米ボーイング社の大型機「777―300ER」に事実上決まった。欧州のエアバスも受注に意欲を示していたが、防衛省が機体納入や整備受注を希望する企業からの提案募集を締め切り、応募した日本航空と全日空の2社がいずれもボーイング777を挙げた。政府関係者が明らかにした。 2014/06/26 Thu 自民党の石破茂、公明党の井上義久両幹事長は会談し、集団的自衛権行使を可能とする憲法解釈変更の閣議決定後、早期に衆参両院の予算委員会で閉会中審査を開く方針で一致した。国会での説明を通じて国民理解を促したい意向だ。7月中の開催で調整する。両氏は与党協議の正式合意に向けて党内手続きなどを急ぐ方針も確認した。 2014/06/25 Wed 政府は、行政の電子化を徹底して推進するための関係閣僚会議を創設し、初会合を開く。住民が社会保障に関する申請などをインターネットを通じて国に行う割合を7割に引き上げることを目指し、公務員の仕事の効率化によって年2000億円以上の税金の節約につながると見込んでいる。 2014/06/24 Tue 厚生労働省は、自営業者などが支払う国民年金保険料の2013年度の納付率が前年度比1・9ポイント増の60・9%だったと発表した。目標としてきた「60%」を、09年度以来4年ぶりに回復した。12年度から悪質な滞納者に対し実施してきた、差し押さえの可能性を知らせる「特別催告状」の送付などの取り組みが一定の効果を上げたとみている。 2014/06/23 Mon 南シナ海での中国の石油掘削に抗議してベトナムで起きた「反中暴動」について、習近平政権は、ベトナムの「反中史観」を原因に挙げて非難する宣伝を行っている。中国で繰り返される「反日暴動」の背景には共産党政権の「反日教育」があるとされているだけに、北京の知識人の間には「ベトナムを批判する資格はないのでは」との声もある。 2014/06/22 Sun 米国務省のサキ報道官は、日本政府がいわゆる従軍慰安婦問題に関する1993年の河野洋平官房長官談話の作成過程に関する検証結果を公表したことに関連し、「河野氏が談話で謝罪したことは、日本が隣国との関係を改善するための重要な1章だったというのが米国の見解だ」と指摘した。 2014/06/21 Sat 低価格の第3のビールとして販売した「極ZERO」が本来はもっと高い税率区分だった可能性があるとした問題で、サッポロビールが、これまで納めた酒税額との差額分約116億円を自主的に税務当局に納付することになった。親会社のサッポロホールディングスが取締役会で、特別損失として計上する方針を決める。 2014/06/20 Fri 韓国の朴槿恵政権は、7月3、4日に決まった習近平中国国家主席の訪韓を機に、最大の貿易相手国である中国との戦略的互恵関係を強め、朴政権の対北朝鮮政策に対して中国からの支持表明を改めて得たい考えだ。ただ、韓国を抱き込んで日米韓の連携を崩す中国の思惑に乗ることもできず対応に苦慮している。中国は日本の歴史問題で韓国との共闘姿勢を強調している。しかし、朴政権は3月の日米韓首脳会談を経て、対日関係修復に動き出しているためだ。 2014/06/19 Thu 超高齢化社会に対応して医療・介護サービスの改善を図る医療・介護総合推進法が自民、公明両党の賛成多数で可決、成立した。同法は、増え続ける介護費用を抑制するため、2015年8月から、年金収入280万円以上の高齢者が介護サービスを受ける際の自己負担割合を、現行の1割から2割に引き上げる。また、介護の必要性が比較的低い人へのサービスの一部を市町村の事業に移し、地域の実情に応じたケア態勢を整える。 2014/06/18 Wed 政府がまとめた企業の機密情報の保護強化策が、分かった。産業スパイや社員による不正漏えいの摘発の根拠となる不正競争防止法を改正し、罰則の強化を検討する。取り締まりを促すため、被害企業の告訴がなくても捜査機関が立件できる「非親告罪」とする。政府の成長戦略に反映させ、早ければ来年の通常国会に改正案を提出する。日本企業の競争力の源泉となる先端技術を保護し、持続的な経済成長につなげる。 2014/06/17 Tue STAP細胞の論文問題で、著者の1人である山梨大の若山照彦教授が、若山氏の研究室と理化学研究所発生・再生科学総合研究センターに残っていたSTAP細胞から作ったとされる幹細胞などの遺伝子解析結果を公表した。「STAP細胞があることを示す証拠は一つもなかった。私自身も何十回も作ろうと試みたが、できていない」と話した。 2014/06/16 Mon 台湾の将来は「全中国人が決めるべきだ」と中国当局者が発言し、台湾側が反発を強めている。対中交流を優先する馬英九政権も「中華民国(台湾)は独立国。台湾の前途は2300万の全台湾人が決める」と声明で発表するなど、反感が強まっている。6月下旬には中国国務院(政府)台湾事務弁公室の張志軍主任が初訪台し、2回目となる双方の主管官庁トップによる公式会談が予定されているが微妙な影響が出そうだ。 2014/06/15 Sun ピレイ国連人権高等弁務官は、イラク情勢について声明を出し、イスラム過激派「イラク・シリアのイスラム国(ISIS)」が支配地域を広げる北部で、「違法な処刑と殺害」が横行していることに深刻な懸念を表明した。ISISの攻勢による「民間人の犠牲の全体像はまだ不明」としつつ、「死者は数百人単位に及び、負傷者は1000人近くに上る」と指摘した。 2014/06/14 Sat 非正規雇用で働く人たちの正社員への転換を促すため、政府が検討を進めてきた限定正社員制度について、厚生労働省が、企業が導入する際の指針案を固めた。焦点となっていた賃金については、就業実態に応じて均衡を図った上で、目安として「一般正社員の8〜9割」を示した。6月下旬に決まる政府の新成長戦略に盛り込む。 2014/06/13 Fri 防衛省の中島明彦運用企画局長は参院外交防衛委員会で、中国軍のSu27戦闘機が11日に東シナ海の公海上空で自衛隊機に2回異常接近した問題について、自衛隊機が撮影した写真で中国軍機の機体番号を確認した結果、異常接近を行ったのはいずれも同一の機体だったことを明らかにした。 2014/06/12 Thu ベトナム北部沖のトンキン湾で6日、ベトナム漁船が、接近してきた中国船に放水や衝突を繰り返され、船体に損傷を受けたと伝えた。中越両国は2000年12月、トンキン湾の領海画定に関する協定に調印した。同紙によると、ベトナム漁船は、ベトナム側領海内のトンキン湾の漁場で操業していたという。漁船の船長は同紙に「攻撃は約3時間続いた。逃げるまでに7回体当たりされた」と証言した。 2014/06/11 Wed 市区町村の予防接種で、接種回数やワクチンの種類を誤るなどの間違いが全国で年2000件以上あることが、厚生労働省研究班の調査で分かった。結果は、計2194件の間違いが医療機関から自治体に報告されていた。接種の遅れなど時期のミスが半数だったが、別のワクチンを注射した間違いが301件、倍の薬液を注射したなど量のミスが229件あった。健康被害は確認されていないが、リスクはあった。 2014/06/10 Tue 物価変動の影響を除いた実質GDP(季節調整値)は2013年10〜12月期と比べて1・6%増、このペースが1年間続くと仮定した場合の年率換算は6・7%増だった。5月に発表した速報値の1・5%増(年率5・9%増)から上方修正した。消費税率引き上げ前の駆け込み需要があった個人消費も、2・1%増から2・2%増に上方修正した。公共投資は2・4%減から2・7%減に下方修正した。住宅投資は速報値と同じ3・1%増だった。 2014/06/09 Mon 菅官房長官は、拉致問題に関する全面的な再調査実施で合意したことを踏まえ、拉致の疑いが否定できない特定失踪者のリストを北朝鮮側に提出したことを明らかにした。北朝鮮から再調査の報告を受けた後、調査内容を検証する政府要員を派遣する考えも示した。特定失踪者は約470人に上る。検証要員を北朝鮮に派遣する時期について「日本に再調査の内容を報告することになっている。そういうものが出た段階で北朝鮮に行って滞在し、内容を精査する」と説明した。 2014/06/08 Sun 政府は、原子力発電所から出る「核のごみ」の最終処分場の選定や建設を担う「原子力発電環境整備機構」の山路亨理事長を、任期途中で退任させる方針を固めた。後任には前原子力委員会委員長の近藤駿介氏が起用される見通しだ。トップ交代により、最終処分場の候補地選びを加速させるのがねらいだ。近藤氏は7月にも就任する見込みだ。 2014/06/07 Sat 中国国防省は、米国防総省が公表した中国の軍事動向に関する年次報告書で、中国の利益拡大戦略に懸念を表明したことに対して「中国の軍事脅威を騒ぎ立てる、でたらめな非難だ」と反発した。同省は報告書の分析について「断固反対する」としつつ、内容を精査した上であらためてコメントするとした。 2014/06/06 Fri ソフトバンクの傘下にある米携帯電話3位のスプリントが同業4位のTモバイルUSを買収することで大筋合意したと報じた。買収額は総額320億ドル(約3兆3000億円)に上り、この夏にも最終合意に達する可能性があるという。買収が実現して3位と4位が合併すれば、ベライゾン・コミュニケーションズ、AT&Tの上位2社に迫る規模になる。ただ、米政府は寡占化が強まるとの懸念を示している。 2014/06/05 Thu 理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダーらがSTAP細胞から作ったと報告した幹細胞の遺伝子について、理研の別の研究者が分析したところ、実験では使っていないはずのマウスの遺伝子が含まれていることが分かった。論文に不正があったとして撤回を求める一方、STAP細胞の存在自体については確認のための検証実験を進めている。今回の分析は、検証実験に影響を与える可能性がある。 2014/06/04 Wed 岸田文雄外相は参院外交防衛委員会で安倍晋三首相による北朝鮮訪問の可能性について、日本人拉致問題の全面解決に向け、必要なら選択肢として検討する意向を表明した。「拉致問題で成果を挙げるために、最も効果的な方法は何かを絶えず考えなければならない。その中で訪朝の件についても考えていくことになる」と述べた。首相訪朝に向けた具体的な取り組みに関し「今の段階では何も決まっていない」と語った。 2014/06/03 Tue 菅官房長官は、シンガポールで開かれたアジア安全保障会議での安倍首相の演説に対し、中国軍の王冠中・副総参謀長が「中国に対する一種の挑発だ。決して容認できない」と反発したことについて、「事実誤認に基づく主張や我が国に対する中傷だ」と批判した。また、シンガポールで、日本側の代表団が中国側に抗議したことを明らかにした。 2014/06/02 Mon 日本人拉致被害者らの再調査に合意したことで、北朝鮮は日本独自の対北制裁の解除への突破口を開いた。「拉致問題は解決済み」とし続けた従来の立場を変え、体面を捨てたかのような姿勢からは、制裁緩和を早急に実現し外貨を獲得、経済立て直しと内政の安定を図ろうとする金正恩政権の切迫感が見て取れる。 2014/06/01 Sun ヘーゲル米国防長官は、シンガポールで開かれている「アジア安全保障会議」(英国際戦略研究所主催)で演説した。中国の南シナ海での石油掘削などを「地域を不安定化させる一方的な行動」と非難し、「米国は軍事力による脅迫に断固として反対する。国際秩序の根本原理が挑戦を受ける事態になれば、見て見ぬふりはしない」と厳しく警告した。 |